【ドリーンブログ】健全な人間関係を築くために、心の境界線を引きましょう(後編)

(…前編からの続き)

LIGHT WORKS WEB Magazine :ドリーン・ブログ(ハートチャクラ)

時間についての境界線

もう一つ大切な境界線は、自分のスケジュールを自分で決めることです。他人の言いなりにならないでください。例えば電話やドアのベルが鳴っても、すぐ対応しなくてもよいですし、メールやSNSのコメントに対し、即座に返事をする必要もありません。
もし誰かがあなたに、「すべての予定をキャンセルして、車で送ってほしい」などと頼んできても、あなたには断る権利があるのです。相手の準備不足が、あなたの緊急事態になるのは間違っています。私たちは、思わず人を助けたくなる衝動を克服しなくてはなりません。

罪悪感を持たせることで、相手を自分の意のままに操ろうとする人がたくさんいます。そして、お世辞も付け加えたりします。「私を助けることができるのはあなただけ。あなたが助けてくれなかったら、恐ろしいことになる」などと言ってくるでしょう。
人の気持ちに敏感なあなたは、困っている人を助けずにはいられません。気づかないうちに人に支配されてしまいます。あなたは自分の心の弱さのせいで、人に利用されてしまったと感じ、怒りまで湧いてきます。「自分を大切に扱う」という誓いを破ってしまったことにいら立ちを感じ、心や感情や体の中に有毒なエネルギーを溜め込むのです。

すべての人の源は神にあることを、どうか思い出してください。自分の思い通りにしようとあなたの感情を弄ぶ人たちも、あなたと同様、神に創造された存在です。あなたは彼らの神ではないし、彼らの源でもないのです。すべての源である神に、彼らの世話は任せてください。どうしたら本当の意味で彼らを助けて、自立させることができるのか、あなたは天に導きを仰いでください。

神の助けがもたらされるように、あなたがアースエンジェルとして働くこともあるでしょう。しかし、そのような行動は罪悪感からではなく、愛情から発したものであるべきです。

 

罪悪感ではなく愛

あなたが罪悪感から、人に何かを与えているのなら、本当の意味で与えていることにはなりません。罪悪感から与える行動は、ネガティブなエネルギーを帯びています。

境界線を引くこととは、セルフケアのひとつの形だと言えるでしょう。あなたが境界線を守れば、他人に操られたり、罪の意識を持たせられたりすることはありません。そのとき、「内側のあなた」は喜び、あなたに感謝するのです。

自分のために立ち上がるとき、あなたの自尊心はさらに大きくなります。それは、他人を批判したり、攻撃することではありません。自己主張することで、あなたと関わる人すべての権利を守ることになるのです。あなたが自分の境界線を守り、毅然として「ノー」と言えば、正しい境界線の引き方を周囲に教えています。

すべての源は、あなたではなく神です。あなたが彼らの源になってしまうと、その人たちはどうやって成長する方法を学ぶのでしょうか。

LIGHT WORKS WEB Magazine:ドリーン・バーチュー ブログ(健全な境界)

 

自分のためにエネルギーを残しておく

私が、初めてエンジェルワークショップをしたとき、一対一で生徒と接する時間がありました。この個人セッションの間は、私は生徒の守護天使に波長を合わせ、すべての質問に答えていました。けれども、その後帰宅すると2、3日は疲労で体調を崩してしまいました。自分をすり減らしてでも生徒のために奉仕するべきだ、という誤った認識を持っていたからです。

ようやく、生徒に手を貸しすぎることは双方にとって良くないと私は気づき、健全な境界線を教えようと決意しました。生徒の多くが、スピリチュアルな教師になることを目指していたので、天のガイダンスや質問への答えを自分で受け取る方法を学ぶ必要がありました。

それからは、生徒自身が天使のメッセージを受け取れるように力を注ぎました。また、授業の間に私は必ず休憩を取り、質問は一切受け付けませんでした。休憩中に質問をされたときには、次のように答えました。

「他の生徒さんも、その質問に興味があるかもしれませんから、皆が揃ってからにしましょう」

そして私も生身の人間なので、休憩やエネルギーの補給が必要なのだと話しました。

私は休憩を取ることで元気が回復し、もっと良い教師になれることが分かっていました。私は以前よりもエネルギーに満ち、幸せを感じるようになりましたが、それは教師にとって大切な資質です。私は生徒たちに、幸せそうな教師の授業を受けるようにと勧めていました。幸せな教師は、幸せになる方法を示してくれます。言葉で直接伝えると同時に、自らが良い手本となります。幸せになる方法を教えることが、最も大切なのです!

 

また、親として健全な境界線を示すことは、子どもたちにとっても良いことです。子どもたちが自分自身を大切にすることを、あなたは望んでいるはずです。それなら神も、あなたを含めたすべての人間にそう望んでいるのです!

あなたが境界線を守り、必要なときは「ノー」と言えるようになれば、自分の好きなことや、優先したいことに割く時間の余裕ができます。文章を書きたい、何かのクラスを受講したい、本を読みたい、楽器を奏でてみたい、新しい事業を始めたい、ヒーリングの技術を学びたいなど、あなたにはしてみたいことがたくさんあるでしょう。

心の境界線を定めることで、心が健全になり、幸せを感じ、活力が湧いてきます。他人に利用されるのではないかと、警戒しなくてもよいのです。相手の厚かましい行動に怒りを感じると、そのことばかり考えてしまいがちです。ストレスが積もると、ゆくゆくは、うつ病や中毒症、人間関係のトラブル、孤独、不安などを引き寄せてしまうのです。

「Doreen Virtue | official Angel Therapy Web site」2015年9月27日掲載のブログ より

この記事の著者
著者:ドリーン・バーチュー

ドリーン・バーチュー

エンジェルオラクルカードシリーズの著者。カウンセリング心理学博士であり、50タイトル以上の著書とオラクルカードの制作に携わり、“エンジェル・レディ”というニックネームで知られています。オンラインで受講するセミナーやワークショップの他、世界各国でライブワークショップも多数開催の実績を持ちます。
現在は信仰上の理由により活動を制限していますが、過去に執筆した多数の名作が、現在も多くの人々の心の支えとなっています。