【インタビュー】世界を旅するヨギーニ SHIHOKOさん「心の声の意味が知りたくて」

My Second Birthday  ~光の女神への変容
第2回: 世界を旅するヨギーニ SHIHOKO(大坪志保子)さん

 

ライトワークスWEBマガジンでは、毎月、ヒーラーやセラピスト、アーティストなど、“ライトワーカー”として輝く女性たちをインタビュー記事としてご紹介してまいります。彼女たちの人生を変えたターニングポイント(セカンドバースデー)とは? 各々のストーリーの内にあなたはきっと、あなた自身の人生を開く「魔法の鍵」を見つけることでしょう……。

 

第2回目のゲストは、世界を旅するヨギーニ SHIHOKO(大坪志保子)さん。パートナーのウェイロン、2歳になる娘のパドマちゃんと一緒に、アジア、北米、ヨーロッパからハワイ島のジャングルまで、年間を通して世界を巡りながら、ヨガの恵みをシェアしつづけるズッダロータスヨガファミリー。ほんとうの自由とは? 家族とは? パートナーシップとは? 一見、型破りなそのライフスタイルの中にすべての「答え」がありました。

 

201609インタビュー: ヨギーニSHIHOKOさん パートナーヨガ

 

一目で「運命」だとわかった
ソウルパートナーとの出逢い

micosundari: パートナーであるウェイロンとの出逢いはどんなふうだったのでしょう?

SHIHOKO: 最初の出逢いは2011年5月頃のこと。それまで、長いことお互いを知ることなく、同じ上海の街でヨガを教えていました。私は27歳で本格的にヨガを学びはじめ、29歳で上海に渡り、その後の8年間、上海のフランス租界地区にて小さなヨガスタジオを営んでいました。その日は、友人が新しくスタジオを開くことになり、そのオープニングセレモニーへ行ったのが、ウェイロンとの出逢いです。

micosundari: なにか、見えない手が完ぺきなタイミングを結ってくれているよう……。

SHIHOKO: 当時彼は5年間にわたるブラマチャリア(禁欲主義)を実践中でした。私もヨガの練習だけに集中していた時期だったので、最初は友人としておつきあいをしていたのですが、実は出会った時、一目で「運命!」と、お互いがわかっていました。

micosundari: まさにソウルスピリットとの出逢いの瞬間ですね。2人が一緒に旅をはじめるきっかけは?

SHIHOKO: 当時は上海でのヨガ修行も深まり、仕事も順調だったのですが、同時に自分の内側で大きな音を立てて何かが壊れていくような、目覚めの感覚がありました。そんな折に、ウェイロンとの運命的な出逢い。心の声の答えと意味を知りたくて、これまで上海で築きあげたてきたすべてを手放し、彼ともう一人の友人であり、当時、自分の師であったマテと3人、ヒマラヤの旅に出たのが私たちズッダファミリーのはじまりです。

micosundari: 現在は年間を通してどんなライフスタイルを送っているのでしょう?

SHIHOKO: ここ数年は、ヨガのティーチャーズトレーニングを世界各国で開催しているので、平均すると、各地を3カ月ずつ、日本&アジア、ミラノを中心にヨーロッパとウェイロンの地元のバンクーバー、さらに残りの3カ月は将来、リトリートセンター設立する目的地、ハワイ島のジャングルの中でヨガを教えて生活しています。

 

201609インタビュー: ヨギーニSHIHOKOさん 家族

 

すべてを捨てて旅立った朝
ゼロになる爽快感から世界が開いた

micosundari: 「安定した暮らし」を多くの人が求める中、あえて、いつも移動する暮らしを選ぶ理由は?

SHIHOKO: そもそも安定した暮らしとは? それはリスクのない、便利な生活のことでしょうか? 例えば、安定した生活欲しさに、家を構え、ローンを組み、学費、老後のための貯蓄と保険の手続きと…。不安を埋めようとすればするほどにがんじがらめになってしまう。

micosundari: 「先」を考えるほどに、「今」を苦しくしてしまうのが現代人の癖かもしれません。

SHIHOKO: 上海を離れる時、お互いロクに貯金もない状態でしたが、「なんとなかなるさ!」とすっかり諦めて、出発した日の朝、本当に爽快でした。スタートがゼロなのだから、またこれから築き上げればいいか! という変な強さ。特に子連れになってからは、必要最低限なものだけで移動しています。それは「執着」を捨てるためにあるヨガの練習にもってこいの機会です。

micosundari: 現在2歳になる愛娘のパドマちゃん、母として彼女から学ぶことも多いのでは?

SHIHOKO: よく子どもができると何もできないという人がいますが、むしろ子どもができたことで、必要以上の野心や選択肢が減り、よりシンプルに与えられたダルマ(使命)だけに専念できるようになりました。どんなにアーサナ(ポーズ)や瞑想の練習を重ねるより、親になることが、一番早い修行方法だということに気づいたんです。

micosundari: 子どもは小さくても、もっとも身近でもっとも偉大な師ですね!

SHIHOKO: パドマのことはウェイロンも同様、なぜか生まれた時から「わが子」という認識がなくて、なんというか、神様からふりわけられた一部であって、それを自分たちが今回、お役目をいただいてお預かりしている、といった感覚なんです。

micosundari: 実は私も今、お腹に赤ちゃんがいるのですが、新しい命をひとつの独立した魂として感じる、というのはとても共感できます。今後のファミリーの展望は?

SHIHOKO: 私たちが主宰している「ズッダロータスヨガスクール」は、パドマのようなうつくしい子供たちの未来のため、ヨガをベースにしたチルドレンスクールをつくることを目的としています。

micosundari: 素敵ですね! いつか私も子どもと一緒に訪れる日が楽しみです。 最後に、志保子さんにとってヨガとは? 人生とは?

SHIHOKO: もともと、なんにでも完璧主義者だった私。ところが、ヨガをはじめてからというもの、むしろ「完璧でない自分」の方がよっぽど愛おしく、自分を心から愛せるようになりました。もうすぐ41歳。子どももまだ2歳でパートナーとは籍も入れていません。今のところ、決まった家もないけれど、ちゃんと呼吸して一瞬一瞬に集中して生きてさえいれば片足立ちだってしっかりと踏ん張っていられる。もしあなたが人生に悩んでいるのなら、周囲を変えようなんて思わず、まず自分が変わってみてください。そして、その光を周りに見せるだけでいいんです。すべては変化してくると私は信じています。

 

201609インタビュー: ヨギーニSHIHOKOさん 家族

 

ズッダ(Zuddha)とは、サンスクリット語学で、「純粋」「透き通った」という意味

 


今回のゲスト: SHIHOKO(大坪志保子)

201609インタビュー: ヨギーニSHIHOKOさんプロフィール画像

ZuddhaLotus school オーガナイザー

福岡県出身。幼児期より身体表現の世界に魅せられバレエの道へと進む。ホスピタリティービジネスを経験した後、心と体のバランスを整えるホリスティックな生き方を教えるヨガの世界に魅了され、インストラクターの道へ。2000年より上海へ移住、スタジオロータスshanghaiを主宰。現在はヨギーであるライフパートナー、ウェイロン・ベルディングと2歳になる娘とともに、日本、アジア、インド、北米、オーストラリア、ヨーロッパなど、世界中を旅しヨガや瞑想を教え、学びを続けている。ウェイロン自らが開発した、個性溢れる「Zuddha Yoga」の教師、オーガナイザーとして、世界中でクラスを展開。ヨガと音楽を通じて地球と社会に貢献し、シンプルでアヒムサ(非暴力)なライフスタイルをシェアし続けている。

WEB│ http://www.zuddhalotus.com/

 

この記事の著者
ライター:micosundari

micosundari

これまでにライターとして、月刊誌や書籍にて、代替医療、ヨガ、レイキ、音楽療法、星占術等のテーマを数多く担当。医療関係者や療法家、学者、芸能人など数多くの著名人に取材・インタビューを重ねる。
現在は、多岐にわたる取材経験をもとに、全国でバクティヨガ、ナダヨガ(音ヨガ)、歌うヨガと呼ばれるキルタンのワークショップ&リトリートを展開。「文」と「声」2つのフォースを通して、ホリスティックな視点から、エンライトメント・ヒーリングメソッドをシェアし続けている。この「両の手」「声」「身体」「魂」のすべてがいつでも純粋なバクティ(愛)の体現としてこの世界、あなたのハートの内に還元されますよう。

WEB│ http://www.miconicohealingsanctuary.com/

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